好きなものの話。

好きなものの話を置く場所。好きなものの話以外は基本的にしません。

ウルトラマンの話:逆境無頼なあなたが好きで。

偉そうなことを言って始めた割に何も読めるコンテンツがないのもアレなので、

メチャクチャ眠い中でなんか好きなものの話をします。

 

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ウルトラマンが好きです。

子供の頃に平成3部作を見て以来ずっと好きで、夏のウルフェスも多分行き始めてからは一年も欠かさずに通ってるはず。

しかし、個人的な「好き」のボルテージがググっと上がり始めたのはここ10年、つまるところ『銀河伝説』あたりからニュージェネレーションヒーローズに至るまでの一連の流れの中だったように思います。

ズバリ言ってしまいましょう。ウルトラマンというシリーズそのものが苦境に立たされた時期からです。

 

『ネクサス』の商業的失敗から徐々に円谷プロが体力を失っていくまでの詳しい流れは他で散々語られているはずなので割愛しますが、まぁとにかく地上波で新作TVシリーズを流せるだけのリソースがなかったのが2009~12あたりまでの話です。

円谷がTYO→フィールズの子会社となり、『落ちぶれた』だの『パチ屋に身売りした』だのさんざっぱら言われるさまに、自分は歯がゆい思いを隠せませんでした。

正直ここまでの凋落のきっかけとなった『ネクサス』自体も好きな作品でしたし、『メビウス』関連各作品における旧作キャラとの真摯な向き合い方に「ああ、やはり円谷さんはいいものを作ってくれるなあ」と感嘆しきりでしたので、そんな立派なものを作ってきた会社が悪く言われるのは我慢ならなかったんですね。

他の特撮と比べ、(売上やらTVシリーズの有無やらの観点で)ウルトラマンを下に見るような風潮への反骨精神が、今の自分のウルトラマンへの熱狂的な想いのベースになっている、と自分では思っています。

自分でも後ろ暗い動機だなあ、と思うのですが、この動機が今こうしてウルトラマン関連の玩具やイベントを追いかける楽しい時間を過ごす原動力になっているのも事実です。

愛を以て見方を変えれば、見ろ、宇宙は祝福に満ちている、と先生も仰っているにゃ

 

まぁそんなわけで、なんやかんや『ウルトラマン列伝』の総集編回やナビゲート部分の新撮で渇きを潤していた矢先の『ウルトラマンギンガ』発表はもうとんでもなく嬉しかったですとも。

番組内番組、全11話、中休みを挟む、とはいえ久々のTVシリーズ。しかも価格とサイズを縮小したソフビを玩具連動コレクションアイテムとして売るというメチャクチャかしこい商業戦略。ついにウルトラマンの反撃が始まるぞ!と思ったものです。

――その後実際に放送された作品はいろいろ窮屈で、やりたいことをやりきれていない感は否めませんでしたが、それでも新ヒーローは新ヒーロー。

『ギンガ』最終回で降星町の人々の願いがタロウを蘇らせたように、『ウルトラマン』というシリーズそのものが僕たちの願いを受けて蘇ったのだ、という喜びが胸に満ちる半年間でした。

 

そこから先はまぁトントン拍子で、『ギンガS』で(空戦ライドメカ抜きとはいえ)防衛隊が復活、2人目のウルトラマンも登場して賑やかに。続く『X』は可変ライドメカ持ちの本格的な防衛隊、往年の怪獣映画の空気感を最新技術で表現した迫力の巨大特撮、と順調に『あの頃』を取り戻していきました。

しかし、そこで『なら来年もこの調子で』とならなかったのがニュージェネの素晴らしいところ、と個人的には思っています。

宇宙をさすらう風来坊が光と闇の入り混じる世界で『粋』に活躍する『オーブ』、ヒーローにあこがれる少年のアイデンティティ確立と『銀河伝説』から始まったゼロとベリアルの因縁を巧みに絡めた『ジード』、そして現在放送中の『R/B』はホームコメディーをベースにミステリーやメタフィクションもからめたトリッキーな仕上がり。

ただ『全盛期に戻る』ことを良しとせず、今までウルトラマンになかったもの、あったとしても主軸ではなかったものをあえて主軸に据える。その一方、歴代ヒーローや怪獣が描かれたコレクションアイテム、信念を持って長期的に主人公の前に立ち塞がる人間態持ちのライバル、(玩具展開の都合と合わせて)決まった時期に『ヤマ』となる話を持ってくることによる安定したストーリーライン、といった優れた要素はシリーズ間で継承している。

これまでのシリーズでも様々な形で試みられてきた『挑戦と継承』を更に攻めた形で毎年投げつけてくる――そりゃ燃えますともよ、ここ3年間。こんだけ本気のもの突きつけられて燃えないわけにいきませんもの。

 

当初は逆境、不遇の相手に対するある種の『判官贔屓』だった自分のウルトラマンへの想いは、ここまでの3年間をもってほとんど『挑戦者への心からの声援』に変わりつつあります。

あなたたちが毎年挑戦し続けられる糧になるなら、手持ちが尽きるまで玩具も買うしガシャポンも回すしイベントにも行くし写真撮って金も払う。そういう情熱で、日々生きてます。

この先またTVシリーズを作るだけの体力がない状態に陥ることがあったとしても、この熱は尽きることがないと断言できます。なぜならあの日、逆境を乗り越えて蘇るヒーローの姿をこの目に確かに焼き付けたから。

生涯一ウルトラファンですよ、こちとら。

 

 

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なんか2、3行ぐらいで終わりにしようと思ったら長くなりすぎました。

脳みそも自然コントロールマシーンに熱せられたレベルでヒートアップしてるのでこのあたりで寝ます。

まぁなんていうかあれです。とにかく、ウルトラマンが好きです。